NTFS アクセス権の継承
今回は NTFS アクセス権の継承についてお話します。
継承というと王位継承なんていう言葉の方が聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
意味はこれと同じです。
NTFS アクセス権の継承とは、上位のアクセス権を引き継ぐという意味になります。
デフォルトでアクセス権は継承することになるんですね。
もし、この機能がないとどうなるのか?
それは、すべてのフォルダやファイルに対し、個々設定する必要が出てきます。
でも、これって現実的じゃないですよね。
だから、アクセス権は継承、つまり引き継がれるようになっているんですね。
例えば、以下のようなフォルダ構成があったとします。
ShareFolder
SubFolder1
SubFolder2
ShareFolder には SubFolder1 というサブフォルダが入っています。
SubFolder1 には SubFolder2 というサブフォルダがさらに入っています。
このような構造のとき、ShareFolder に everyone 読み取りの権限を与えると SubFolder1 と SubFolder2 も everyone 読み取りの権限を継承します。
そして、SubFolder1 に Sales グループに書き込みの権限を与えると、SubFolder2 にも同じアクセス権が継承されますが、SubFolder1 の上位にある ShareFolder には影響を与えません。
つまり、上から下にアクセス権は引き継がれるが、下から上には引き継がれないということです。
ちなみにフォルダに入っているファイルは、ファイルが保存されているフォルダに適用されているアクセス権を継承します。