Windows Server のエディションの話
Windows Server にはエディションがいくつかあり、
Windows Server 2003 には次のようなエディションがあります。
- Web Edition
- Standard Edition
- Enterpirse Edition
- Datacenter Edition
すべての機能が利用できる Enterprise Edition を中心として、一部機能を削って価格を抑えた
Standard Edition、Web サービスのみに特化した Web Edition、高い信頼性を実現する
Dataceter Edition があります。
Web Edition
Web サーバーとして利用できるエディションで、そのほかの機能はほとんど利用できません。
その分、価格面が優遇されています。
特に CAL (クライアント アクセス ライセンス(*1)) が不要であることが、もっとも価格メリットに貢献しています。
Standard Edition
ほとんどのケースでは、このエディションを選択することになります。
ほとんどの機能が提供されています。
4 プロセッサと最大 4GB のメモリをサポートしています。
Enterprise Edition
実は機能的には Standard とそんなに変わりません。
クラスタを利用したい場合に選択することになります。
また、8 プロセッサと最大 32GBのメモリをサポートしており、ハイパフォーマンスが必要な場合にも利用されます。
Datacenter Edition
最高レベルの信頼性とパフォーマンスが必要な場合に利用されますが、非常に高価です。
また、OEM でのみ提供されている製品でもあります。
エディションに関するマイクロソフトのページもご紹介しておきますね。
Windows Server 2003 各バージョンの比較
*1:CAL とはクライアントがサーバーにアクセスするために必要なライセンスのことです。Windows Server を利用する場合、ほとんどのケースで CAL が必要となります。
CAL はデバイスの数だけ購入する必要があるため、サーバーのライセンスより高額になることが多いのです。
また、Windows Server 2003 からはデバイス数だけでなく、ユーザー数でカウントするライセンスも追加されました。
どちらを選択するかは、デバイスとユーザーの数を比較し、どちらか数の少ないほうで
購入すると、コストを抑えることができます。
エディションの選択ですが、
ほとんどのケースでは Standard を利用することになります。
Enterprise を選択するのはクラスタを利用するか、4 つを超えるプロセッサや
4GB を越えるメモリを使用する場合です。
実はさらに 2つの製品があるんです。
- Windows Small Business Server 2003 (略称 SBS2003)
- Windows Storage Server 2003 (略称 WSS2003)
SBS2003 は Windows Server 2003 Standard と Exchange Server 2003
(最上位エディションでは SQL Server 2000 と ISA Server 2000 も含まれます)
を 1パッケージング化した製品です。
小規模ネットワークをローコストで構築したい場合に利用されます。
シングル ドメインのみサポートや信頼関係を結べない、最大 75台(人)のクライアントまでをサポートなど制限はありますが、小規模ネットワークでは
SBS2003 で必要十分な機能は提供されています。
WSS2003 は NAS やストレージと言われるカテゴリの製品で、ファイル サーバーとして必要な機能のみ提供しています。
また、CAL が必要ないためローコストで導入した場合の選択肢の一つでもありますね。
そのほかの特徴としてセットアップ作業がほとんど不要で繋げるだけで利用できることや、ファイルサーバーとしてのパフォーマンスは
Windows Server 2003 を凌ぎます。
なんで、パフォーマンスが高いかというと専用のハードウェアに、それ専用にチューニングされた
WSS2003 がインストールされるためだと思われます。
Windows 2000 Server には 3つのエディションがあります。
販売終了が迫っていますが載せておきますね。
- Windows 2000 Server
- Windows 2000 Advanced Server
- Windows 2000 Datacenter Server
エディションの違いは Windows Server 2003 のエディションの違いとほとんど同じです。
対比としては
Windows 2000 Server → Windows Server 2003 Standard Edition
最大 4 プロセッサと最大 4GBのメモリをサポート
Windows 2000 Advanced Server → Windows Server 2003 Enterprise Edition
最大 8 プロセッサと最大 8GB のメモリをサポート
Windows 2000 Datacenter Server → Windows Server 2003 Datacenter Edition
最大 32 プロセッサと最大 32GB のメモリをサポート
こんな感じです。