Windows Server 2003 Active Directory の新機能について紹介しています。Windows 2000 Server と比べどこが改善されたのか?そのメリットが分かります。
今日からはじめる Windows Server 2003 サーバー管理入門

ブックマーク

サブメニュー


Windows Server TOP

ネットワーク管理の
基礎の基礎

LAN と WAN
LANカード(NIC)、LANケーブル、スイッチングハブ
通信プロトコル
TCP/IP:IPアドレス編
TCP/IP:サブネットマスク編
TCP/IP:直接通信と間接通信

ファイルサーバー基礎の基礎

共有フォルダとは?
共有フォルダのアクセス制御
NTFS とは?
NTFS アクセス権
アクセス権の評価
共有フォルダのアクセス権のトラブルシューティングを簡素化する方法
Windows Server 2003 の共有フォルダの既定に注意!
NTFS アクセス権の継承
NTFS アクセス権の継承を解除する方法
これは使える Windows Server 2003 R2のファイルサーバーとしての新機能!(クォータ)
これは使える Windows Server 2003 R2のファイルサーバーとしての新機能!パート2(スクリーニング、レポーティング)

Windows Server 入門

専門用語に四苦八苦するあなたへ
Windows Server って何?
エディション
Web Edition と Storage Server
ライセンス
パッケージとボリュームライセンス
プリント サーバー
ターミナル サーバー
Windows Sharepoint Services (WSS)とは?
Windows SharePoint Services (WSS) の文書管理機能
グループポリシーとは?
共有フォルダのボリューム シャドウコピー
共有フォルダのボリュームシャドウコピーとバックアップとの違い
IIS6.0
小規模向けWindowsサーバー
小規模向けWindowsサーバーのライセンス
ASP のグループウェアを検討しよう
これは使える Windows Server 2003 R2の新機能!

ユーザーの管理
コンピュータの管理

ワークグループから Active Directory
OU (組織単位) とは?
ファイルサーバー
Windows Server 2003 の Active Directory
ユーザー アカウントの作成方法 (Active Directory の場合)
OU(組織単位) の作成方法
ユーザー アカウントの属性
ユーザー アカウントのブロパティを一括で変換
憂鬱なコンピュータの管理を自動化せよ

パフォーマンス管理

パフォーマンス チューニングの基礎
メモリのパフォーマンス チューニング

ネットワーク

名前解決
DNS の基本
スタブゾーン
DHCP
DHCPサーバーとDHCPクライントとの通信
DHCP リレーエージェント
DHCP の 80/20 ルール
DHCP サーバーの承認
DHCP オプション
NLB
プロキシ
ネットワークのトラブルシューティングの基礎

サーバー製品

MOM2005

セキュリティ

ウィルス対策

ActiveDirectory 新機能

こんなところが新しくなった Windows Server 2003 の ActiveDirectory

Windows 2000 Server から Windows Server 2003 へのバージョンアップは、
Windows NT Server から Windows 2000 Server ほど劇的とは思われていません。

確かに見た目は、かなり似ており、取り上げるほどのものとは思われていない
ようです。

しかし、細かい改善が施されていたり、パフォーマンスが向上していたりと
決して侮れません。

改善等、向上した点などを知ることで、Windows Server 2003 への親近感も
増してきますよ。

正直、Windows NT は当然として、Windows 2000 を使っている方にも
Windows Server 2003 はお勧めです。


それくらい、すばらしいサーバーに仕上がっていると私個人は思うのです・・・
できることなら、Windows Server 2003 を利用したいものです。

ライセンスの問題さえなければ!

なぜ、マイクロソフトはアップグレード ライセンスを廃止したのでしょう?
お陰でソフトウェア アシュアランス(アップグレード ライセンスに変わる
ライセンス)を購入していなければ、完全に買い替え。

なかなか、難しいですね。

さて、少々話が脱線しましたが、ここでは Windows Server 2003 の
ActiveDirectory にフォーカスしてお話します。

まずは、新しくなった項目をピックアップしました。

● ドメイン名の変更
● ドメインコントローラ名の変更
● ドメイン構造の変更
● フォレスト間の推移的な信頼関係
● グローバルカタログ(ユニバーサル グループ メンバシップ)のキャッシュ
● ActiveDirectory ユーザーとコンピュータ管理ツールの強化
  ・プロパティの一括変更、クエリの保存、ドラッグ&ドロップのサポート

■ドメイン名、ドメインコントローラ名、ドメイン構造の変更

Windows 2000 Server の ActiveDirectory では、これらの変更は再構築を
伴うため、導入前にしっかり計画する必要がありました。

ここでいう再構築とは削除して、再度セットアップすることです。

このため計画フェーズでは、部門間の調整に多くの時間が必要となり、
計画は遅々として進みません。

最悪のケースでは導入に至らず、プロジェクトが消滅することもありました。

これが Windows Server 2003 の ActiveDirectory では改善されたことは
喜ばしいことです。

ドメイン名やドメイン構造の変更が可能となったことで、ドメイン名やドメイン
構造の設計に時間を割く必要がなくなり、気軽に導入できるようになりました。

早期導入したい部門で導入しておいて、後で統合ということも可能ですね。

ちなみにドメイン名、ドメインコントローラ名は、どのレベルでも変更が
可能ですが、ドメイン構造の変更ではフォレスト ルートのドメインだけは
変更できませんのでご注意下さいね。

■フォレスト間の推移的な信頼関係

新しい機能のご紹介の前に、ちょっとだけ確認です。
「推移的な」という言葉ですが、意味は把握されていますか?

Windows 2000 Server の ActiveDirectory の説明で良く使われていますよね。
結構、なんとなぁ〜く読んでいたりしませんか?

まぁ、全然難しくないんですけどね。

で、その意味はと言いますと、

「友達の友達はみぃ〜んなト・モ・ダ・チ」って

ことなんです。

具体的に言いますと、Aさんと Bさんがいます。
Bさんには xさん、yさん、zさんという信頼のおける友達がいます。

推移的な信頼関係では、Aさんが Bさんを信頼すると Aさんは、Bさんが信頼
している xさん、yさん、zさんも信頼することになります。

と、いうことです。
では、本題に戻ります。

Windows 2000 Server の ActiveDirectory では、同一フォレスト内での
推移的な信頼関係をサポートしていましたが、
フォレストを越えて推移的な信頼関係が結ばれることはありませんでした。

これは複数のフォレストがある環境では、NTドメインのように複雑な信頼関係
が必要であったことを意味します。

Windows Server 2003 では、フォレスト間で信頼関係を結ぶことで、
フォレスト越えするドメイン間でも推移的な信頼関係が築かれるのです。

■グローバルカタログ(ユニバーサル グループ メンバシップ)のキャッシュ

グローバルカタログは、Windows 2000 ネイティブ環境でのユーザーログオンで
重要な役割を担っています。

仮にグローバルカタログが使用不可になると、ユーザーはネットワークに
ログオンできなくなります。

大変ですね。

そこで、通常はサイト内の複数のドメインコントローラにグローバルカタログ
の機能を持たせます。

ちなみに、グローバルカタログとなるサーバーは、ドメインコントローラ
としてだけ機能するサーバーよりもハードウェアのスペックが要求されます。

追加の機能を処理するわけですから、当然ですね。
要求されるスペックはフォレスト、ドメインの構造、ユーザー数に依存します。

ただ、人数の少ない拠点にもグローバルカタログを設置することは、
コスト面で良いソリューションではありませんでした。

とは言え、グローバルカタログを設置していない拠点の拠点間の回線(WAN)
がダウンすると、拠点のユーザーはネットワークにログオンできなくなります。

これジレンマなんです。

Windows Server 2003 Active Directory でサポートするグローバルカタログ
のキャッシュ機能は、この問題を解決します。

ユニバーサル グループ メンバシップのキャッシュを有効にしたドメイン
コントローラを拠点に配置するだけです。

ユーザーが始めてログオン使用とした際、ドメインコントローラがグローバル
カタログと通信してメンバシップをキャッシュします。

後は定期的にドメインコントローラがキャッシュを更新してくれますので、
仮に WAN 回線がダウンしても拠点のユーザーは、拠点内のリソースを利用する
ことができるのです。

ちなみに Exchange Server 2000/2003 をユーザーが利用するには、グローバル
カタログとの通信が必要となります。

このキャッシュ機能使えそうですが、残念ながら Exchange Server では
有効ではありません。

ただし、Outlook 2003 から Exchange キャッシュモードがサポートされ、
Exchange Server との通信が切断されてもローカルに保存された
メールボックス内のデータにアクセスできるようになっています。

■Active Directory ユーザーとコンピュータ管理ツールの強化
 ・プロパティの一括変更、クエリの保存、ドラッグ&ドロップのサポート

管理ツールも強化されています。

っていうか、
あって当然な機能が Windows 2000 Server の管理ツールにはなかった!

プロパティの一括変更、ドラッグ&ドロップのサポート・・・
なんでなんでしょうか?

※プロパティの一括変更とは、部署名など、同じ属性を持つユーザーを
選択して一度に変更することです。

また、ユーザーやコンピュータなど、Active Directory のオブジェクトを
検索するクエリが保存できるようになりました。

検索は GUI ベースなので、初心者にも扱いやすいのですが、その反面
操作が煩雑です。

同じような検索を繰り返すには向きませんでした。
しかし、今回クエリの保存機能が搭載されたことで、改善されています。



以上が、Windows Server 2003 の Active Directory で強化されたポイントです。
ドメイン名、ドメイン構造の変更は、今まで躊躇して来た方々に朗報でしょう!

NT をまだ利用されている方は、是非 Windows Server 2003 へのアップグレードを
お勧めします。

それくらい洗練された製品ですよー!

ということで、今回 Active Directory についてお送りしたいましたぁ〜
いかがでしたか?

さて、概要はお分かり頂けたかと思います。
しかし、実際の導入、運用を検討するにはさらに詳しい情報が必要ですね。

そんな方におススメなのが、この書籍です。
参考になれば、幸いです。

Active Directory導入と運用の基本



Windowsサーバー管理入門

Virtual PC

エミュレータソフト:Virtual PC の使いこなし術、Windows Server 2003 のインストール、Active Directory のセットアップなどを画像付きでご紹介しています。
Virtual PC とは? | 競合比較 | ゲスト OS 作成 | Windows Server 2003 のインストール | Windows Server 2003 イメージコピーの作成方法 | Active Directory のインストール | LAN 環境のシミュレート

MCP70-290 対策

MCP試験 70-290 の情報ページです。
Windows Server 2003 の管理についての試験ですから、管理に関する情報は Windowsサーバー管理入門よりも細かく掲載しています。
ユーザー、コンピュータ、およびグループの管理 | 障害回復の管理と実装 | グループポリシー | その他

コラム

勉強法、ベンダー資格などをご紹介しています。
学ぶこと | ベンダー資格 | TechNet

おすすめ書籍たち

サーバー管理の書籍からビジネス書までご紹介しています。
運用管理 | MCP資格 | ビジネス・自己啓発

リンク集

.
今日からはじめる Windows Server 2003 サーバー管理入門 | 免責事項更新情報 | コンセプト | サイトマップ
Copyright (C) 2004-2011 今日からはじめる Windows Server 2003 サーバー管理入門 All Rights Reserved.
当サイトの内容を無断転載、複製、画像を直リンクで表示することを禁じます。
.
template by Net Mania